選択肢が多すぎて、逆に選べなくなる ― 恋愛と「選択のパラドックス」
2025.09.09
マッチングアプリやSNSで、出会いの幅はどんどん広がっています。
でも、選べる相手が多いはずなのに、なぜか「これだ」という人を決められない。
「もっといい人がいるかもしれない」
「この人でいいのかな」
そうやって迷いが増えてしまうことはありませんか?
心理学ではこれを「選択のパラドックス」と呼びます。
1. 選択肢が多いほど、迷いは深くなる
人は本来、選択肢が多いほど自由で幸せになれると思いがちです。
でも実際には、選べる相手が増えるほど「もっといい人がいるのでは」と迷い、決断が難しくなります。
恋愛でも、次々に新しい出会いがあると、ひとりに心を決めにくくなるのです。
2. 決めても「もっと良かったかも」と思ってしまう
たとえ誰かを選んでも、頭の片隅で「他の人のほうがよかったのでは」と思ってしまう。
これも選択のパラドックスの影響です。
心は「決めた安心」と「失った可能性」の間で揺れ続けてしまうのです。
3. 幸せの基準は“数”ではなく“深さ”
大切なのは、どれだけ多くの選択肢があるかではなく、
その中でどれだけ心が落ち着ける相手に出会えるか。
広さよりも、深さ。
たくさんの候補から選ぶより、ひとりとじっくり向き合うことで、安心や信頼は育まれていきます。
4. 「これでいい」と思える感覚を信じてみる
人は誰でも「完璧な相手」を探してしまいがちです。
でも、実際には欠けた部分があるからこそ、寄り添い合える関係が生まれます。
「もっといい人がいるかも」ではなく、
「この人といる自分は心地いい」と感じられるかどうか。
その感覚を大切にすると、選択は自然に決まっていくのです。
選択肢が多すぎて迷うのは、今の時代に生きる誰もが抱えること。
でも、幸せを決めるのは「数」ではなく「心の落ち着き」です。
「この人といる自分が好きだ」と思えるなら、
それがもう十分な答えなのかもしれません。